ARIA The NATURAL〜遠い記憶のミラージュ〜
(PS2、アルケミスト)

人気コミック原作のゲームです。
ゲームのタイトルからするとコミック原作のアニメを元にしたゲーム、というほうが正しいですか。

ゲームのシステムはオーソドックスなビジュアルノベルゲーム。
ただ原作があれなので同ジャンルの他のゲームとはだいぶ違ったテイストですね。

ARIAというとゆっくりとした時間が流れているわけですが、このゲームも原作の雰囲気を壊すことなくまったりしています。

まずプレイして気がつくのがグラフィック。
原作ともアニメとも画風が違うのですが、きっちりARIAしてます。
秀逸なのが塗りですね。
この薄めの淡い色調で統一された塗りが非常にいいです。
落ち着きます。

次にキャラクターのセリフの表示。
通常ビジュアルノベルだとメッセージウィンドウ内に全てのテキストが表示されるわけですが、ARIAでは漫画のセリフぽくふきだしの中に各キャラクターのセリフが表示されます。
そして、当然ながらふきだしは各キャラクターの近くに表示されます。
これによって誰が話しているか分かりやすくなってます。
メッセージウィンドウには主人公のセリフと状況説明だけが表示されるので、こちらも分かりやすい。
ふきだしの形もいろいろあって、それによってキャラクターの感情も表現できますし、この演出も秀逸ですね。

シナリオは、マンホームからネオ・ヴェネツィアの都市を研究に来た主人公がふとしたきっかけでウンディーネの修行をすることになり、灯里をはじめアクアの人たちと不思議な体験をしていく、という感じでしょうか。
登場キャラはおなじみの灯里、藍華、アリス、アリシア、晃、アテナですね。
サブキャラももちろん出ますよ。
声優はアニメと同じなので違和感なし。

大きく分けてシナリオは2つあって、通常ルートと真ルート。
通常ルートのほうで灯里、藍華、アリスの3人のエンドを見ると、真ルートがプレイ可能になります。
通常ルートも真ルートも灯里、藍華、アリスで分岐はするものの、細かい違いだけで大筋は同じです。
それを考えると、通常ルートを3人ともエンディングを見ないと真ルートにいけないのはちょっと手間がかかる感じがしました。

レデントーレやアクアアルタ、ボッコロの日など原作どおりのイベントもあったり、オリジナルイベントもあったりしますが、全体としてARIAとして破綻はしていないです。
安心してくださいまし。
真ルートの最後のほうはなかなか激しい感じでした。
現代社会に対して警鐘を鳴らす展開でしたね。

ちなみにARIAですから、恋愛要素はないです。
もしかしたら残念な人もいるかもしれませんが、個人的にはこれで正解。
だってARIAだし。

さてARIAというとサウンドも大きな魅力ですが、ゲームでも健在。
なごみます。
眠くなります。
むしろ寝ます…。

OPテーマの"BLUE BLUE WAVE"はARIAにしては珍しくスピード感あふれる歌、EDテーマの"その小さな小さな微笑みで"は切ないバラードで、いずれも良い歌。
OPテーマはアクアの澄み切った水と空を表したようなさわやかなテイスト。
EDテーマは高音の使い方がうまいです。
涙腺刺激系でしょうか。

通常ルート、真ルートともに1プレイ5時間程度とほどよい長さなのもポイント高いです。
むやみに長いのとかありますからね。

もともと原作が恋愛ものではないだけにどういったゲームになるのか気になるところではありました。
結果としてはうまくまとめてきたな、という印象ですね。
ARIAファンならプレイして損なし。
でっかいおすすめです。

2006.10.23