ファイナルファンタジータクティクスアドバンス
(GBA、スクウェア)

PSの名作「ファイナルファンタジータクティクス」の続編です。
私はFFTはプレイしていないのでどっちかというとタクティクスオウガ外伝の流れで考えてしまうのですが。
でもって私の最も好きなクリエイター、松野さんのプロデュース作品。

それはいいとして、スクウェアがGBAにソフトを供給し始めてから2本目の本作。
開発陣のこだわりがあちこちに見られる良作に仕上がってます。

まずはシステム面から。
やはりジョブシステムとロウシステムですか。
それとウェイトターンシステム。
この3つが高い完成度を誇っています。

まずジョブシステム。
これはおそらくFFTから受け継いだものだと思います。
私はFF5のノリでやってましたけど。
よく似てますよ。
それぞれの武器にアビリティがついていて、それを装備してエンゲージをして必要なアビリティポイント(AP)をためるとそのアビリティを習得というシステム。
FF5は武器にアビリティがついてるんだったかな。
そのあたりは忘れてしまったが、何の違和感もなくなじめました。
とにかくジョブの種類とアビリティの種類が多いので一度クリアしたあとでもキャラ育成がかなり楽しめそうです。

ロウシステムは今回のエンゲージ(戦闘)において最大の変更点かと。
このおかげで力押しがやりにくくなって戦略性が高まっています。
ロウがないと終盤は毎々同じユニットで同じ行動をとって同じような結果になって・・・となりがちなのだが、ロウシステムのおかげでユニットを入れ替えたり使うアビリティを変えたりしないといけません。
これは楽しいです。
すごく楽しいです。
相手をロウにはめるのが楽しい。
例えば「炎属性禁止」のロウがあったときなどは相手がファイアを使うとイエローカード(戦闘不能にしなかった場合)になります。
戦闘不能になんかしちゃうと一発レッドで退場になります。
相手がロウをやぶるようにうまく仕向けるのが楽しい。
このシステムは大ヒットですよ。
自分がロウに違反しちゃうとむかつきますけどね。。

で、ウェイトターンシステム。
これはFFTどころかタクティクスオウガの時代からですね。
タクティクスオウガの時代は装備品の重さによってユニットの速さが変わって、それに伴って戦闘中のユニットの行動順まで左右されたものだが、今回はそれはない。
また、装備品の重さで移動力も変わったものだ。
今回は装備品にかかわらず素早さの高いユニットから行動できるようになっているし、移動力はジョブごとに固定。
これはちょっと残念かも。
装備品がらみの戦略性がちょっと薄れたかな。
でもジョブとかロウとかもあるから装備品まで戦略性を高めるとユーザが混乱するかもというのはある。

後ろから攻撃すると命中率が高まるとかってのはおなじみですし、基本は変わってないかな。

特筆すべきは物理攻撃と魔法攻撃のバランス。
タクティクスオウガ外伝だと魔法があまりにも強かったのだが今回はかなりいいバランス調整がなされています。
これはびっくりですね。
FFT-A特設ページのほうでは最初のほうで「魔法が強めかな」と書いたのだが、確かに序盤は魔法が強めだが中盤以降は物理攻撃系の有力なアビリティが出始めるので魔法の絶対的な優位性は崩れる。
特に・・・二刀流とバックドラフトは反則技。
この2つのアビリティのおかげで物理攻撃系ユニットは救われてますよ。
今のところ私が魔法系の強力なジョブを育てていないというのもあったりもします。
召喚士を育てていないので。
やっぱり召喚魔法は強いかなぁ・・・。
アニヒレーションの再来かと思われた「幻術」というアビリティだがだいぶ威力は抑えられています。
これくらいじゃないとバランスが崩れるよね。
今回はタクティクス外伝からは比べ物にならないほどバランスが取れています。

今回は物理攻撃&魔法攻撃ともに暴力的なほど強力なアビリティがそろってます。
物理攻撃だと「二刀流」「アルテマシアー」「アルテマショット」「アルテマソード」など。
魔法攻撃だとやはり「連続魔法」「ギガフレア」「属性強化」など。

物理攻撃系のは普通に威力が高いです。
相手の魔道士系なら一撃死です。

魔法系は「連続魔法」で召喚2回が強力かな。
それと「属性強化」。
これは魔法をかけた相手の耐性を変化させるアビリティ。
すごく卑怯。
例えばサンダガを相手にかけるとする。
相手がサンダーに対して普通の耐性を持っているなら「雷×」に変更できるのだ。
ということでものすごくダメージが大きくなる。
サンダーに対して強い相手は「普通」に変更できる。
あとは・・・「連続魔法」でスリプル2回が有効。
眠らせると命中率が100%になるので、デスも命中率100%。
ゾンビ系を昇天させる「破邪」などのアビリティも命中率100%。
特に破邪は普通に使うと命中率がかなり低いのでスリプルとの合わせ技は有効です。

ま、コンピュータも結構卑怯なアビリティ(しかもモンスター専用)使ってくるんですけどね。
でもプレイヤー側のほうが明らかに有利かな。

システムは全体に分かりやすいです。
説明書読まなくても2時間もあれば理解できますので。
ベイグラントストーリーに比べると雲泥の差?

シナリオのほうはというと、見た目ポップで明るめな印象を受けるけど結構重たい。
親友が敵同士に分かれて、挙句の果てには剣を交えたり。
現実から逃げようとする弟。
最後はハッピーエンドなんですけどね。
思わず先を見たくなるような演出はさすがです。

グラフィックはGBAにしてはかなりきれいなんじゃないかと。
スクウェアは絵はこだわりますよね・・・ほんとに。
PSのように容量の制限がないハードでもいい仕事しますけど、ROMカートリッジのような容量制限のあるところでここまでするのはさすがです。

サウンドは文句のつけようがないですよ。
たぶん今までで一番いいかもっていうくらい。
ゲームのシーンとほんとによくマッチしてる。
作曲したのがオウガシリーズの崎元さんとFFシリーズで有名な植松さん。
ビッグネームですよね。
2人ともスクウェアに近い位置にいながら共作は初めてだそうで。
どこかの雑誌に「GBAはPSにくらべて音源が少ないので大変・・・」とありましたけど全然そんなことはないですよ。
確かに容量の問題でオーケストラをそのまま収録するってのは無理ですけど。
2人ともSFCの時代に戻った感じで仕事をされたんじゃないかと。
絵もそうですけど、サウンドも容量制限のあるところでここまでやれるのはさすがですね。

携帯ゲーム機ってことで細かい「クエスト」に分けたってのもヒットですね。
短いのだと10分くらいで終わっちゃうクエストもありますし、そもそも派遣型クエストならエンゲージしないでクリアできますし。
クエストは300個もありますし。
私は初クリア時で143個のクエストをこなしました。
1つ1つがコンパクトだけど総プレイ時間は100時間は超えそうだね。
143個こなすのに50時間かかったから、さらに倍。

欠点はというと・・・
一度見たイベントをスキップできないところとか。
↑ラスボス前イベントは飛ばせるようになってたらよかったな・・・。ゲームオーバー続出だろうから。
「防衛クエスト」が結構頻繁に発生して、シナリオを進めたいのにわき道にそれてしまいがちなところとか。
↑アビリティポイントがたくさんもらえるからキャラ育成上は重要です。
イジメとも思えるような意地の悪いロウがあったりとか。
↑アンチロウカードを使えばなんてことはないです。私はアンチロウカード使わない派だったので苦労しました・・・。
・・・・それくらいですかね。
上の3つも重箱の隅をつつくようなものです。

あ、1つだけあった!
ラスボスが強すぎること。
これは参ったよ・・・。
これはかなり強化しないと勝てないんじゃないかな。
ステータス異常がラスボスに有効なら戦えそうだけど、通常ラスボスはステータス異常は効かないし。
あとはリレイズをこまめにかけること?それと神獣かな。
ちなみにリレイズは私は覚えてなかったので散々な目にあいました(笑)

ラスボスはきちんと強化すれば楽勝です。
レベル30くらいでラスボスにいっちゃうと大苦戦間違いなしですね。
フォールで一撃死でしょうから。

久しぶりの携帯ゲーム機でのスクウェア作品でしたけど(ワンダースワンは無視)、容量制限があったほうがいい仕事するんじゃん?って感じです。
こんな感じなら夏の「新約聖剣伝説」も期待できそう・・・かな。。
開発してる人が違うからなんともいえないですけど。

全体としては・・・完璧?
スクウェアの開発力の高さを見せ付けられた作品。
これ、9ヶ月ほどで作ったらしいですよ。2002年3月〜12月くらい。
すごすぎです。9ヶ月で作れるのかぁ・・・これ・・・。
松野さん、相変わらずいい仕事するよね。。

松野さんの次回作、FF12が楽しみです♪
期待せざるを得ないですよね。
松野さんによるとFF12の世界観とリンクする何かがこのFFT-Aの中に埋め込まれているらしいですよ。
となると、FF12の前にFFT-Aで予習するのはファンとして基本ですよね♪
予習しつつ楽しみに待ちましょう。

FFX-2のムービーを見ているとFF12も期待できそう。
あのグラフィックと松野さんの演出が合わさったらと考えると今から楽しみですね。